【 現場監督の仕事術 vol.1】現場監督一筋14年!の小島さんが教えるスキルの身につけ方_00

【 現場監督の仕事術 vol.1】現場監督一筋14年!の小島さんが教えるスキルの身につけ方

2017.02.02

全3回に渡りお送りする【現場監督の仕事術】特集。一般的に建築の現場監督はカチッとしたマニュアルがあるわけでなく、経験を積むなかで自分流のワークスタイルを築いていくといいます。とはいえ、若手の現場監督は「本当に自分の仕事のやり方が正しいのか」と悩んでしまいがちです。

 

そこで豊富な経験をもつ先輩現場監督に、これまでの経験で培った施工管理の仕事術を教えてもらおうというのが、今回の企画趣旨です。そんな悩みに答えてくれるのは、現場監督一筋14年のベテラン、ユニオンテック株式会社 第二制作事業部で部長を務める小島鷹諒さんです。小島さんは専門学校を卒業後、右も左もわからないところから現場監督になり、ユニオンテックを含めて3社での経験を経てスキルを磨いてきました。

 

今回お伺いした現場は現在、小島さんの部下である竹内江輝さんが現場監督を務める現場です。下地・間仕切り・塗装の3つの工程現場で、その工程ごとのポイントや現場監督の仕事の進め方についてお話を訊きました。

 

第1回目となる今回の内容は、現場監督の仕事内容、下地工事で気をつけるべきこと、小島さん流のスキルの身につけ方について。何かと壁にぶつかる場面が多い若手の現場監督に向けて、小島さん流の施工管理ノウハウを明かしてくれました。

 

場監督がおこなうべき仕事内容とは


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取材した現場の実際の図面。これを見て現場監督は立体的なイメージを想像していく。

 

「設計士が起こした図面を、機能・強度・デザイン性を損なわずに形にすること」、一言でいえば、それが現場監督の仕事です。この前提を踏まえ、現場監督の仕事内容を7つの工程に分けて解説します。

 

  • 施工計画…設計士が書いた図面を理解し、納期から逆算して現場の施工スケジュールを組む

  • 資材や業者の選定…各業者に見積もりを取り、納期・予算内に収まるよう資材や業者を選定する

  • 解体工事…現在建っている建物を取り壊す現場作業 ※現場によっては解体が必要ない場合もある

  • 設備工事…給排水、空調、電気・ガスなど機能面を整える現場作業

  • 下地工事…壁や仕切り・天井・床等を作る現場作業

  • 仕上工事…壁紙を貼る、壁に色を塗る、タイルを貼る等の仕上げの現場作業

  • その他…近隣への挨拶回りや現場でのトラブルへの対処、クライアントとの打ち合わせなど、その他の事務業務


 

すべての工程においてそれぞれポイントはありますが、なかでも絶対に手を抜いてはいけない重要な作業が「施工計画」における図面チェックです。図面を隅々までチェックして疑問点を洗い出し、設計士さんと擦り合わせておかないと、実際に工事が始まったときに、「あれ? この部分はどうすればいいんだっけ?」と現場で作業ができない場面が出てきてしまいます。そうなると大幅なタイムロスが発生します。

 

設計士さんにもさまざまなタイプの人がいますが、詳細まで詰めて書いてくれる人もいれば、そうでない書き方の人もいます。図面には平面図と展開図等がありますが、そのそれぞれがリンクしていないなんてこともあります。

 

そういった時でもなるべく早くに気づき、設計士と協議したり、現場での経験の中からの提案をしたりする事が大事です。

あやふやなまま進み、その場になって気づいたり、職人さんが「~だろう」で作って最後に問題になってしまったりすると

その責任は現場の施工管理にあります。図面を確認するときは、精一杯「想像力」を働かせることや、自分で絵にしてみたりと出来る限り事前に察知できるようにするのが理想だと思います。

そして若手の頃は出来る事はなるべく自分で考え、自分で把握し、その確認をする事でわからない事がわからないではなく、徐々にでも前へ進もうとする姿勢でいる事が自分の成長につながると思います。

 

機能面を整える「設備工事現場」で気をつけるべきポイント


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今回取材させていただいた現場の写真。

 

続いては、現場作業の第一工程となる「設備工事」における具体的な仕事内容と注意すべきポイントをお伝えします。

 

〜設備工事の仕事内容〜

給排水・空調・電気・ガスなど、機能面を整えるのが主な仕事内容。排水管を通す場所や、空調・電気スイッチの位置などを調整しながら、それぞれがきちんと機能するように調整していく作業を指す。

 

設備工事について気をつけるべきポイントで、ぱっと思い浮かぶ事は

  • 事前に図面を理解し、基準となる墨を出す事。

  • 建物と絡む事が多いため事前に配管等の仕様を建物のオーナー様と協議する事。

  • 排水の大元が現場のどこにあり、そこまでのルートの確保等


が上げられます。

 

水って上から下に流れますよね。だから滞りなく流れるようにするために、勾配をつけることが必要です。その勾配を保つことが出来る施工計画を立てる事も大事な点。

 

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現場では図面と採寸が違うこともしばしば。その都度確認を行い職人さんとその場で判断しながら作業を進める。

 

排水管についてですが、大元となる排水管に持っていくまでの道のりは、各テナントによって違います。現場によってはデザイン性を保ち勾配をとるために床を解体することもありますが、構造に影響が出たり、その分予算が必要になるので、通常はもともと設置されている管に向かって配管を通します。そのときに、その配管が通れるだけの床上げの高さや壁のフカシを保つ事を忘れないよう注意が必要です。

 

そのほか、現場で意外と見逃しがちなのが電気工事でスイッチやコンセント、弱電の設置位置の把握です。機能面に直結する重要な箇所だけに、もしも不備があれば大クレームにつながってしまいます。十分確認しながら、作業を進めることが必要です。

 

現場監督歴14年!小島さん流のスキルの身につけ方


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パソコンを現場に持ち込みながらも合間をぬって事務作業をおこなう小島さん。

 

現場監督になりたてのころは、先輩に付いていくつかの現場を一緒に回りながら、仕事を覚えていきます。独り立ちするまでの期間は人それぞれですが、早ければ半年ほどで現場での仕事の要領を掴む人もいます。

 

僕はこれまでに2回転職していてユニオンテックが3社目です。1社目に入社した時は現場で先輩に付いて教わっていたのですが、そのときの上司が色々おろそかにしたりする人で、現場でのトラブルを何度も目の当たりにしました。そのおかげで失敗しない方法を学び、現在のワークスタイルにつながっていると思います。

 

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「この仕事に正解はない。自分流の仕事術を現場で探すしかない」と現場での判断の大切さを語る小島さん。

 

さらに1社目はアパレル、2社目は飲食店のクライアントが多い会社でした。施工方法は業種によっても大きく異なるため、転職して間もないころは給排水やガス工事等がわからず、先輩や各業者の方に一つずつ疑問点を確認していました。現場で多くの経験を積むことで幅広く建築の知識を持っているに越したことはありませんが、基本さえ身につけておけば、あとは現場での応用だと思います。

 

悩んだらその都度、先輩や職人さんに相談するなり、参考書などの書籍で調べるなりして、正解を探せばいいんです。僕らの仕事は設計士のように何万通りの選択肢があるわけじゃなく、やれることはある程度限られています。必ずどこかに答えはある。だから悶々と悩むぐらいなら、まず現場の頼れる人に相談してみましょう。

 

現場での正解が何かといったら、「現場と設計図・お客様のイメージが合致し、きちんと機能して、かつ強度が保たれている事」だと思います。そのゴールへの道のりは様々なので、工程や完成形がほかの現場監督と違っていて当然だと思います。最終的にクライアントであるお客様に喜んでもらい、予算内に納まり、満足していただければ、それが一番なんです。

 

次回予告


第2回目は、「間仕切りの工程で気をつけるべきこと」「現場監督のスケジュール管理」「現場監督のやりがいと目標設定」の3つを柱にお送りします。次回も役立つアドバイスが満載です。お楽しみに!

 



 

【現場監督の仕事術 vol.2】現場監督歴14年の小島さんが教えるスケジュール管理術


 

取材協力:ユニオンテック株式会社

https://www.union-tec.jp/

 

(取材・文:小林 香織)

 

次回予告

【現場監督の仕事術②】現場監督歴14年のユニオンテック・小島さんが教えるスケジュール管理術

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