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どういう構造で建っているの? いろんな構造を調べてみた

2017.11.24

634mもある『東京スカイツリー』を見た時「なぜ風や地震があっても倒れないのだろう」と疑問に思う人も多いはず。そんな疑問を解消すべく、今回はいろいろな建物の構造を調べてみました。

 

建築物にはさまざまな力がかかることから、建築物はそれらの力に耐えられる構造としなければなりません。

 

建築物の強度を高める構造として、『軸力系構造』があります。軸力とは、圧縮力や引張力のように、垂直方向にかかる力を指しますが、建築物に軸力を活用することで、曲げの力など、他の力がかかりにくくなり、建築物の強度がより高まるのです。

 

軸力が関わるさまざまな構造の種類を紹介していきます。

 

三角形の形を利用し、強度を高める『トラス構造』


『トラス構造』とは、三角形の形を活用することで、建築物の強度を高める構造のことです。

 

四角い形をした構造物は、横から水平の力を受けた場合、平行四辺形のように変形してしまいます。

 

しかし、四角い形をした構造物に斜めの部材を入れて三角形の形を作ると、部材に対して垂直方向の力である圧縮力と引張力しかかからず、曲げの力がかからないために構造物が補強されます。そのため、トラス構造は力に強い構造とされています。

 

トラス構造の建築物としては、『東京タワー』や東京スカイツリーなどがあり、いずれも高層のタワーですが、トラス構造を活用しているため、地震や風にも耐えられるのです。

 

サスマガコラムリンク

 『実際は700メートル弱!? 東京スカイツリーのちょっと内側!』

 

中央部分の支柱が不要! 『アーチ構造』


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『アーチ構造』は、半円を描いたアーチのような形をした構造です。アーチの上部には重力がかかっていますが、その重力は、左右両方向に分散され、アーチを支える土台の圧縮力とのバランスがとれた状態となっています。

 

そのため、アーチ構造は、中央部分に支柱がなくてもその構造を支えることができるのです。アーチ構造の例として、フランスの『凱旋門』や、山口県の錦川にかかる『錦帯橋』があります。

 

また、アーチ構造が水平方向に押し出され、かまぼこ型のように長さのあるアーチ構造を『ヴォールト構造』と呼んでいます。

 

中世に建設されたヨーロッパの教会などで見られるヴォールト構造は、アーチ構造が水平方向に伸びた『筒型ヴォールト』のほか、筒型ヴォールトを直行させた構造の『交差ヴォールト』など、さまざまな種類のものがあります。

 

曲面は外力に強い! 『シェル構造』


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『シェル構造』とは、貝殻のような形をした曲面を活用する構造のことです。曲面の構造は、外側からかかる力に強いことから、建築物の構造にも応用されています。なお、シェル構造においては、薄い曲面状の素材が使用されます。

 

シェル構造は、古くから利用されてきた構造方法ですが、建築技術が発達した現代ではシェル構造の特性を活かし、大きな屋根を持つ建築物が建築されています。シェル構造の建築物としては、オーストラリアにある『オペラハウス』などがあります。

 

引張力を活用した『テンション構造』


『テンション構造』とは、引張力を活用した構造方法のことです。

 

テンション構造のわかりやすい例としてはテントが、また、実際にテンション構造が活用されている例としては吊り橋があげられます。

 

テンション構造は、引っ張る力を用いていることもあり、原則として支柱が必要となりますが、建築物の屋根にテンション構造を用いる場合は、周囲の柱や壁が支柱の代わりとなることから、中央部分に支柱が存在しない場合もある。

 

なお、テンション構造の一種として、『膜構造』があります。

 

『膜構造』の一例として『東京ドーム』がありますが、東京ドームは、空気膜構造となっており、外側の空気圧よりも内側の空気圧をわずかながらに高めることで膜を維持できるのです。

(記事トップ写真参照)

平面構造を立体的に組む『スペースフレーム構造』


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『スペースフレーム構造』は、トラス構造などの平面構造を立体的に組み合わせた構造のことです。そのため、スペースフレーム構造は、立体トラス構造と呼ばれることがあります。

 

トラス構造を立体的に組み合わせることにより、強度を高められることから、大空間を作り出すことが可能。強度の高さだけでなく、同じ形の平面構造を活用して作られることから、建築作業を単純化しやすくするメリットも。

スペースフレーム構造は、競技場の屋根など、大型の屋根を建築する場合に適しています。

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