解体工事業を始めるときに必要な資格とは?_00

解体工事業を始めるときに必要な資格とは?

2019.02.20

工事と聞くと何らかの工作物を作る作業だったり、破損などを補修したりする作業をイメージしやすいですが、解体工事は建築物自体であったり、建物の内装や外構などを新しく作り直すために壊す工事です。

 

平成26年度に法改正が行われ、これまでとび・土工工事業の建設業許可で行えていた解体工事は、新たに設立された解体工事業という単一の建設業許可が必要になりました。

 

それにより、500万円を超える解体工事を行う業者は、新たに各都道府県へ解体工事業の建設業許可の申請が必要となったのです。

 

では、その解体工事業の建設業許可を取得するために、事業者はどのような資格、資格者が必要なのでしょうか? 詳しく見ていきます。

 

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解体工事とは?


すでに建物がある場所に新たに建て直す場合や、老朽化著しく耐久性に不安のあるような建物を壊したりする工事で、施工にあたっては専門的な知識と技術、機材が必要です。

 

近年は建築基準法が厳格化され、多くの人々が出入りする商業施設やビルなどのにおいては、一定の消防設備を備えていることが求められるようになり、それを満たしていない施設は、建て直すことが増えてきています。そうした背景から解体工事の需要もしばらくは高いままを維持していきそうな趨勢です。

 

 

解体工事にはどのような種類があるの?


一昔前までの解体工事は、建物が木造の一般住宅が多かったので、人の手でも解体することができていました。そのため、解体工事業を建設業者が作業の一部として行なっていたのです。しかし、今では建物の種類も増え、構造も複雑かしたことにより、作業の内容も多様化してきています。

 

解体工事の種類


・家屋解体工事(一戸建てやマンションなどを解体する工事)
・スケルトン解体工事(内装だけを解体する工事)
・その他の解体工事(庭石・樹木・ブロック塀など、エクステリアを解体する工事)
・アスベスト除去(アスベストを除去する工事、要資格)

 

解体工事にあたる職人に必要な資格は?


解体工事の対象となる建物により、必要な資格は異なりますが、以下のような資格の保有者が常駐していれば、解体工事を請け負うことができるでしょう。

・クレーン運転士、玉掛け技能士(大型ビルなどの解体にはクレーン作業が必要となるため)
・足場の組み立て等作業主任者(作業のために足場を組んだり解体することができる資格で、マンション等解体に必要)
・ガス溶接作業主任者(鉄骨などの金属を切断する際に必要)
・石綿作業主任者(アスベストの除去を行う際に必要)

 

解体工事業の許可を得るために必要な資格とは?


解体工事業は、前述したように平成26年度までは建設業許可業種区分において、とび・土工工事業・建設事業・建築工事業のいずれかを取得すれば、工事の一環として行えるものでした。しかし、法改正によって、現在は500万円以上の解体工事を請け負うときは、解体工事業の建設業許可を取得していなければいけません。

 

建設業許可を得るには、主任技術者や監理技術者を必ず現場監督として現場に常駐させることができなければなりません。監理技術者や主任技術者に選任されることができるのは、以下のような有資格者です。

 

・建築士
・建設機械施行技士
・土木施行管理技士
・建築施行管理技士
・とび・とび工
​・解体工事施工技士(級の区分なし)

 

これらの有資格者がいない場合も、解体工事の実務経験年数が10年以上の者がいれば、その者を技術者として選任することが可能です。なお、これらの資格には等級として1級と2級が存在し、2級であれば主任技術者、1級であれば監理技術者になれます。

 

詳しくは、こちらの記事も参照
解体工事業の建設業許可を取得するために必要なこと

 

解体工事業を始めるために必要な許可・資格など


解体工事はただ建物を壊すだけが仕事ではありません。建築物を壊せば廃材が出ますので、それらを処理施設へ運んで処理してもらう必要があるのです。

 

しかし、産業廃棄物の処理には、産業廃棄物収集運搬業許可を自治体から得ておく必要があるのです。解体工事業の建設業許可だけを得て、産業廃棄物処理については別業者に依頼するということも可能ですが、ビジネスチャンスの拡大、機会損失の観点を考えれば、産業廃棄物収集運搬業許可も併せて取得しておきたいところです。

 

いずれの許可も、事業として取り組むには各都道府県ごとの申請が必要になるので、都道府県を跨いで仕事を受注するのは大変です。そのエリアごとに解体工事業の建設業許可を得る必要があります。

 

なお、アスベストは有害物質であるため、上記2つの許可とは別に、石綿作業主任者の有資格者が作業しなければなりません。こうした許可や資格を得ずに解体工事や産業廃棄物処理にあたっている業者は、違法で仕事をしていることになります。

 

まとめ


解体工事業者として開業する際は、その事業を行っていく自治体に対して、解体工事業の建設業許可や産業廃棄物収集運搬業許可を申請します。前述の通り、解体工事のみを行うことを考えている場合は、解体工事業の建設業許可のみで済みます。その際は、必ず主任技術者や監理技術者に選任できる前述のような有資格者または、解体工事の実務経験が10年以上の者を社内に抱えておく必要があります。

 

また、平成28年度以前に他の建設業許可で解体工事の許可を得た場合は、平成31年6月までに「解体工事業」の建設業許可を取り直さなければなりません。申請に関する詳細は各自治体によって違いがあるので、管轄自治体のホームページなどの資料を見てください。同年5月31日までは、経過措置として、とび・土工工事業の建設業許可でも解体工事を行うことができます。

 

あわせて読みたい
解体工事業の建設業許可を取得するために必要なこと

 

解体工事業の建設業許可を得てない場合はもちろん、申請待ちの状態で解体工事を行うと違法です。同様に、産業廃棄物収集運搬業許可を取得せずに運搬を行うこともできませんし、処理場以外の廃棄することは、当然不法投棄となりますので、注意してください。

 

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